アニメ最終回における「人間はそこまで愚かじゃない!」に至るコンボ

についてなんですが。具体的に言うと「破壊と殺戮を繰り返す人間に絶望した!アイアム滅ぼす!」→「人間はそこまで愚かじゃない!」っていうやつなんですが。
アレってある種、日本に住む人間だからこそ考えられるコンボじゃないかなーと、こういう展開をアニメの中で見るたびに思っちまうわけですよ。
このままだと例示がぼんやりしすぎてるので、同様の構造を持つやり取りを既存のアニメから引用してみましょう。ということで『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』より以下のやり取り。

シャア「世界は、人間のエゴ全部は飲み込めやしない」
アムロ「人間の知恵はそんなもんだって乗り越えられる」
シャア「…ならば、今すぐ愚民どもすべてに英知を授けてみせろ」

この中におけるシャアの思想っていうのは、エリートが社会を先導していかなければならんという理屈なんですが、それって例えば歴史における少数の宗主国と膨大な植民地っていう構図にそのまま移動できちゃわないかなーと。
で、現在世界の中にはそういった構図がなくなり、その代わり先進国と後進国という格差問題が発生しているわけで、そこにおいて生まれる問題って植民地時代の「大国同士のイデオロギーの対立による戦争」や「植民地内における民族蜂起とその鎮圧」ではなく「後進国内の貧困問題によるテロリストの蜂起とゲリラ戦」がメインであろう、と。
要は、「食うに困って人殺ししました」に対して「そうだよね、仕方ないね(´・ω・`)、でも殺す(´・ω・`)」的な理不尽を抱えざるおえないのが現代世界の主要問題であり、「破壊と殺戮を繰り返す人間に絶望した!アイアム滅ぼす!」っつー問題提起は「それ人間牧場という形で植民地がやろうとしたけどできなかったんだよ」と歴史が解決済みなので、古すぎる問題だよなーと感じちゃう訳ですよ。
んで、格差が他の国と比べてあまりない日本で平和に暮らしてきたからこそ、その平坦さに嫌気がさしてすぐ人間に絶望しちゃうんじゃないのかなーと思ったりしたんですが、まぁ妄想なので思考のドツボに嵌らないようにここで一旦打ち切りうちきり。